【 チューダー (チュードル) 】 ブラックベイ など今おすすめしたいチューダーのモデルはこれ!30代以上の方にもおすすめ。 その魅力に迫ります。【スタッフブログ】

2018年に日本正式上陸を果たしそれまで日本国内で呼ばれていた「チュードル」という名称から公式で「チューダー」とし、一気に人気が拡大している時計メーカーです。前述の通り日本では正規販売が2018年まで無かったことからブランド知名度では「ロレックス」「オメガ」などには及びませんが長い歴史を持つ有名メゾンの一つです。

この後に改めてチューダーのブランドとして成り立ちなどを説明していきますが近年ではグローバルアンバサダーにサッカー選手で元イングランド代表のキャプテン、マンチェスターユナイテッド、レアル・マドリード、ACミラン、パリサンジェルマン、LAギャラクシーなど各国の名門ビッグクラブを渡り歩いた「貴公子」ことデイヴィッド・ベッカムを起用するなど、ブランドとしての新たな道を歩みだしています。
日本でも2002年の日韓ワールドカップでベッカムフィーバーを巻き起こすなどサッカー界を超えた人気を今なお誇っています。

現在は30~60万円の価格帯がメインのチューダーですが、数年後などにはかつてのロレックス同様に「正規店でも100万円用意しないと買えないブランド」そして「正規店では購入が困難で中古・並行市場で定価を上回る」ブランドとなっていてもおかしくありません。

30代などになって購入したいブランドとしても最適で、なおかつ十分な歴史とロレックスのバックボーンがありますので年配になっても全く恥ずかしいなんてことはない時計です。

是非最後までお付き合いください。

チューダーとはどんなブランド

チューダーがどんなブランドか知る上でその歴史をおさらいしていきましょう。
チューダーは簡単に言うと❝ロレックスのディフュージョンブランド❞として誕生したブランドです。つまりブランド設立当初からは❝ロレックスの廉価版❞として歩んできました。

  歴史 -誕生-  

チューダーの設立は1926年です。
ロレックスの設立が1905年なので、ロレックス誕生から20年後には既にチューダーが誕生していたこととなります。ロレックスとチューダーの創業者でもあるハンス・ウイルスドルフは以下のような言葉を残しています。

「私は何年もの間、ロレックスの技術と信頼をもって、確固たる品質と先駆性を備えた腕時計を創りたいと思ってきた。その価値ある新しい腕時計を製造・販売するために、私は新たに 『チューダー ウォッチ カンパニー』という会社を立ち上げることにした。」-ハンス・ウイルスドルフ-

https://onl.la/fSVtumx

当時のハンス・ウイルスドルフは当時ロレックスの本社があったイギリスでの販路拡大や知名度向上を狙って、高額なロレックスの弟ブランドとして廉価版の「チューダー」を誕生させました。

ロレックスの技術力を持ちながら手に取りやすい価格というチューダーは多くの人に愛されハンス・ウイルスドルフの目的は達成することとなります。

  ブランド名  

イギリスでの販路拡大、知名度向上が主な目的だったこともありブランド名にはイギリスゆかりのネーミングがされています。「チューダー」とはイギリスの王朝「チューダー王朝」からとられたものであり、15世紀末から17世紀初頭までの絶対王政のもとで、イギリスが大国に成長した時期でもあります。

https://www.famsf.org/stories/tudors-whos-who

チューダー王朝は過去のイギリスを支配した王朝の中で世界で最も知名度が高い王朝であり、ヘンリー7世が即位した1485年から生涯独身を貫いたエリザベス1世が生き途絶える1603年まで約120年続きました。

エリザベス1世の頃には東インド会社という貿易会社が設立されており、貿易によって国を反映させようとする重商主義が強まり後のイギリスが世界の支配者になる礎を築いた時期としてイギリス国内でも高い人気を誇る時代です。

  ロゴ  

現在のブランドロゴはシンプルな「盾」が使用されていますがこれは1970年代からでそれまではチューダー王朝およびチューダー家の「薔薇」時計にも使われていました。

現在の「盾」を用いたチューダーのロゴ

この「薔薇」というのチューダー王朝に由来します。
チューダー王朝は王位継承を巡るランカスター家(赤薔薇)のヘンリー・チューダーとヨーク家(白薔薇)のリチャード3世の戦いの末に、勝利したランカスター家が王座に就くのですが武力で勝ったものの血筋で劣るランカスター家のヘンリー・チューダーがヨーク家のリチャード4世(リチャード3世の兄)の娘エリザベスと結婚しスタートしました。

このランカスター家=赤薔薇 とヨーク家=白薔薇 をミックスさせたロゴがチューダー王朝のロゴになっており上のチューダー王朝系図からも分かります。

1936年頃以降チューダーではチューダー朝のローズ=薔薇がダイアルに入ることになりました。これらの時期以降のチューダーは大きめの「デカバラ」、小さめの「コバラ」、盾の中に薔薇が入った「盾バラ」などいくつかの種類があります。

ロレックスとの違い

チューダーがロレックスの技術を擁しながらより安価な腕時計を製作する。=コスト削減。された部分はどこだったのでしょうか?

①【素材】

ロレックスでは❝904L❞という航空宇宙や化学分野などで使用されるスーパーステンレススチールとも呼ばれる素材を使用しているのに対し、チューダーは❝316L❞というより一般的なステンレススチールを使用しています。316Lは医療などにも使われ多くのブランドも採用するステンレス。

②【ムーブメント】

ロレックスでは古くから自社開発ムーブメント=マニュファクチュールムーブメントを使用してきましたが、チューダーではETA社の汎用ムーブメントを使用していました。(ETA社のムーブメントはオメガなど有名メゾンも使用している大手ムーブメント)

※現在はチューダーも自社ムーブ

③【ロレックスのパーツを使用】

専用のパーツを開発・製造するのではなくロレックスのパーツを流用することで製造コストを削減していました。

※現在はチューダー専用のパーツを使っておりロレックスのパーツは使われていない。

このような部分が当時チューダーがロレックスの廉価版として発売される中でコストカットされた主な内容になります。そのほとんどが一流時計メーカーの数々と比較しても決して劣らないレベルであり、あくまでもロレックスが高性能すぎるとも言えます。

しかし2010年代からは特にチューダーはロレックスのディフュージョンブランドではなく、自社開発に力を入れるとともに❝独立した一つのブランド❞としての歩みを加速させています。

ロレックスの類似モデル

元々はロレックスのディフュージョン=廉価版 ブランドだったこともあり腕時計のデザインそのものはロレックスと類似したモデルが現在も多いです。

チューダーRef.7922(左)とロレックスRef.6204(右)

(右)のロレックス初代サブマリーナーRef.6204が誕生したのは1954年とされていますが、同年チューダーは(左)のチューダー オイスタープリンス サブマリーナー Ref.7922を誕生させています。

非常に酷似しておりこれはある意味でディフュージョンブランドだからこそ許された所業と言えます。他社メーカーがこれをやったらパクリとして総叩きに合うことでしょう。

こういった起源から現行品においてもどこかロレックスの雰囲気を醸し出すチューダーウォッチは多いです。

  ブラックベイ×サブマリーナーデイト  

言わずもがな上の初代サブマリーナーから連なるチューダーとロレックスそれぞれのサブマリーナー現行モデルです。現代では共に自社ムーブメント搭載で70時間パワーリザーブ。ベゼル素材がチューダーはスチール製なのに対しロレックスはセラミック製。

ブラックベイRef.M79230NとロレックスRef.126610LN
ブラックベイ M79230Nサブマリーナー 126610LN
定価533,500円1,344,200円
※定価は2023年9月現在
ブラックベイRef.M79733NとロレックスRef.126613LN
ブラックベイ M79733Nサブマリーナー 126613LN
定価755,700円2,043,800円
※定価は2023年9月現在

  ペラゴス×シードウェラー  

ブラックベイよりもダイビング性能が上がったペラゴスは500m防水のペラゴスと200m防水だが39mmと着けやすいペラゴス39があります。対するロレックスのシードウェラーは1,220m防水、ディープシーが3,900m防水、ディープシー チャレンジに至っては11,000mと破格の防水性能を誇ります。

チューダーのペラゴスおよびペラゴス39はチタン素材というのが最大のメリットであり、これはロレックスだとディープシー チャレンジとヨットマスターにしか存在しないこととなります。

チューダーRef.M25600TNとロレックスRef.126067
ペラゴス M25600TNディープシー 126067
定価651,200円3,402,300円
※定価は2023年9月現在

  レンジャー×エクスプローラーⅠ  

スムースベゼルデザインのチューダーのレンジャーとロレックスのエクスプローラーⅠはそれぞれ探検を目的とした所から製作されておりそれぞれ類似する該当モデルです。

チューダーRef.M79950とロレックスRef.224270
レンジャー M79950エクスプローラーⅠ 224270
定価415,800円1,002,100円
※定価は2023年9月現在

  ブラックベイプロ×エクスプローラーⅡ  

形状は異なるものの共に24時間ベゼルとGMT針が備わっているなど類似点の多いブラックベイ プロとエクスプローラーⅡです。

チューダーRef.M79470とロレックスRef.226570
ブラックベイ プロ M79470エクスプローラーⅡ 226570
定価547,800円1,262,800円
※定価は2023年9月現在

  ブラックベイ31/34/36/41×オイスターパーペチュアル28/31/34/36/41  

共に31mm/34mm/36mm/41mm(オイスターパーペチュアルは28mmも)と豊富なサイズ展開があるなどこの2モデルもそれぞれの類似モデルです。

チューダーRef.M79680とロレックスRef.124300
ブラックベイ41 M79680オイスターパーペチュアル41 124300
定価532,400円837,100円
※定価は2023年9月現在

  ブラックベイGMT×GMTマスターⅡ  

共に2色に分かれたベゼルとGMT針を備えたGMTモデル。GMTデザインはチューダーとロレックスに限らずどのブランドでも似たデザインになることが多いですがチューダーとロレックスの兄弟ブランドはカラーリングも似ています。ロレックスではオイスターブレスとジュビリーブレスが選択できます。ベゼルはブラックベイ×サブマリーナーと同じでチューダーはスチール製、ロレックスはセラミック製。

チューダーRef.M79830RBとロレックスRef.126710BLRO
ブラックベイGMT M79830RBGMTマスターⅡ 126710BLRO
定価568,700円1,399,200円
※定価は2023年9月現在

コンビモデルのGMTは「黒×茶」の組み合わせで海外では「ルートビア」日本国内では「カフェオレ」といったニックネームで親しまれています。

チューダーRef.M79833MNとロレックスRef.126711CHNR
ブラックベイGMT M79833MNGMTマスターⅡ 126711CHNR
定価776,600円2,112,000円
※定価は2023年9月現在

  ブラックベイクロノ×デイトナ  

ロレックスは元々クロノグラフモデルが非常に少ないブランドとして知られており現在でも「デイトナ」と「ヨットマスターⅡ」しかありません。チューダーでは「ブラックベイクロノ」と「ペラゴスFXD」で、ヨットマスターⅡとペラゴスFXDはそれぞれヨット競技を楽しむ人向けへ作られています。

ブラックベイクロノはスチール製ベゼル、デイトナはセラミック製ベゼルです。

チューダーRef.M79360NとロレックスRef.126500LN
ブラックベイGMT M79833MNGMTマスターⅡ 126711CHNR
定価720,500円1,974,500円
※定価は2023年9月現在

とこの様に一部無理やりもありますがチューダーとロレックスにはそれぞれに対になるモデルがラインナップされており、チューダーではロレックスの半額~最大で1/3で購入が可能な定価設定になっているのも特徴です。

チューダーを選ぶ❝ 5 ❞つの理由

30代~50代の方にチューダーをおすすめする理由はいくつかあります。
2023年現在は各ブランドの平均価格が70万円から100万円オーバーになっています。それは昨今人気のラグジュアリースポーツウォッチやスポーツラインの時計こそ顕著です。

個人的なチューダーのおすすめ理由は以下の通りです。

 ①スノーフレーク針 イカ針 

今やブランドのアイコンにもなった特徴的なスノーフレーク針(日本では通称イカ針)です。他のブランドには無いチューダーだけの魅力の一つ。

 ②古き良きデザイン 

時代と共にメインデザインを残しながらも細かく進化しているロレックスに対し、当時のデザインを踏襲しているのがチューダーです。代表的なのはリベットブレスデザインの採用やリューズガードが無いという点。

 ③圧倒的なコスパ力 

チューダーはこれまでの歴史的背景もあり、ロレックス同等の技術力がありながら程よく価格を抑えてくれています。そのためコストパフォーマンスはどのブランドよりも高いと言えます。

 ④購入までのハードル 

ロレックスでは「よし買おう」と決めても正規店に在庫は無く、購入までには最低半年~1年、モデルによっては数年経っても買えない。なんてこともしばしば…既にチューダーでも在庫が無い状態は始まってますがロレックスよりは買えるチャンスが高そう。

 ⑤今後の相場UPへの期待 

将来もし手放す時に❝定価以上❞❝当時の購入額並❞になるかどうか、所謂リセールバリューは気になるところ。NEXTロレックスはどれか!というのはこの業界注目の話題ですが、ロレックスの弟ブランドならその最有力候補とも言えます。
現在時点でも一部モデルは定価以上で売買されています。

おすすめのチューダー

ここからは個人的におすすめ、狙うべきチューダーのモデルについてご紹介致します。現行モデルを中心に紹介していきますので参考になれば幸いです。

私がチューダーでおすすめするモデルの条件は

  ❝ ロレックスには無いデザインコードやカラーやサイズであること ❞  

になります。前述の通りチューダーにはロレックスと似通ったデザインのモデルも多く、見つけていると一目で「ロレックスかチューダーか」の判別が難しい場合も多々あります。チューダーは「脱ロレックスのディフュージョンブランド」という歩みを加速させていますがロレックスにもあるデザインの時計である以上、ロレックスの下位互換品という見方をされる事も無くはありません…。

そんな時に

  ❝ ロレックスには無いデザインやカラーやサイズ❞  

であれば「それを理由にチューダーにした。」と説明できますし、見栄とも言えますがやはりロレックスには無いというのは大きな魅力の一つと言えます。その観点からおすすめのチューダーをご紹介させて頂きます。

それぞれの現在時点(2023年9月)の買取価格も掲載しますのでリセールバリューの参考になればと思います。

  ヘリテージ ブラックベイ 79220  

2012年発表のブラックベイ ヘリテージよりRef.79220。
「ヘリテージ=遺産」という意味からも連想できるように70年代のチューダーを復刻させたデザインになっており
・イカ(スノーフレーク)針 
・ロゴにはチューダーローズ=薔薇 
・文字盤6時位置のスマイルロゴ=SELF WINDINGが湾曲している 

という秀逸なデザインです。
2012年当時はチューダー自体の日本での取り扱いが無かったために手に入れるには並行品以外に選択肢が無かった時代の一品で、ETAのムーブメントが搭載されている本作は2016年のチューダーマニュファクチュールムーブメント発表と共に廃盤、後継機に移行しています。

後継機以降はチューダーローズ=薔薇のロゴから盾ロゴになっておりRef.79220は今なお高い人気を誇ります。

2012年にバーガンディーベゼルの79220Rが登場し、
2年後の2014年にはネイビーベゼルの79220B
さらに1年後の2015年には黒ベゼルの79220Nが発売となりました。

しかし2016年には自社ムーブ搭載のRef.79230が発売となり、Ref.79220は廃盤となることから79220Bは2年の製造、79220Nに至っては半年~1年未満の製造で短命に終わるなど今となってはレア個体となっています。

再三になりますが当時の日本ではチューダーの正規店はありませんので日本定価というのは存在致しません。ですが2012年当時の79220の定価は$2,500=約35万円だったようです。(ちなみに当時のロレックスサブマリーナーデイト16610は定価約58万円)

79220 買取価格250,000-280,000円
※2023年9月現在

買取価格は現在30万円弱が最大で提示可能で、商品の状態などにもよりますがほぼ当時の定価のままの金額がご用意できます。それでも現在視点で売価で50万円ほどから販売されており、ロレックスを狙うよりは十分現実的です。買取価格、販売価格共にここ近年で上昇を続けており買い時かもしれません。

  ブラックベイ 79230  

79220の後継機として登場したのがRef. 79230 です。
2016年の発表~2023年の現在まで現行機として発売されているモデルです。(数年以内に廃盤になり全てCOSC クロノメーター仕様になっていく可能性あり)

79220の薔薇ロゴから79230は盾ロゴに変更されており、ムーブメントにはチューダーの自社開発ムーブメントMT5602が搭載されています。

79230には前モデルの79220同様に「バーガンディーベゼル(廃盤) 79230R」「ブルーベゼル 79230B」「ブラックベゼル 79230N」がリリースされており、2017年にはイギリスの大手百貨店ハローズのみの限定販売品として「グリーンベゼル 73230G」がリリースされています。2016年にはケースがPVD加工された 79230DK なんていうのも出ています。

個人的なオススメは
❝バーガンディーベゼル 79230R❞or❝ブルーベゼル 79230B❞
そして❝ グリーンベゼル 73230G ❞の3カラーになります。

理由は、

  ❝ ロレックスには無いデザインやカラーやサイズ❞  

だからです。バーガンディーカラー(赤)のベゼルはロレックスサブマリーナーには存在しません!またブルー系のネイビーベゼルはロレックスですとRef. 126619というホワイトゴールド素材のものしかなく定価はロレックス公式ホームページでは「問い合わせ」となっていますが約500万円もします!

 ROLEX 126619 サブマリーナーデイト 

ブラックダイアルにブルーセラミックダイヤルという最高に格好いいデザインではあるがホワイトゴールド素材のものしかなく高額。

そのため赤ベゼルそして青ベゼルの2種のSS(ステンレススチール)モデルはチューダーでしか購入できないカラーリングと言えます!これらは中古品であれば40万円前後で購入が可能です。

そしてグリーンベゼルを備えた 79230G は2017年にイギリスの老舗百貨店ハローズ限定モデルとして発売されました。その貴重さから2023年現在に購入するには並行や中古で探すしかありませんが70~80万円が必要になります。

しかしこれもロレックスのグリーンベゼル、通称グリーンサブ(緑サブ)では
16610LV(通称カーミット)=180万円~
116610LV(通称ハルク)=300万円~
126610LV(通称スターバックス)=250万円~

が必要になりますのでチューダー 79230G はかなりお買い得に思えます!

↑登場したロレックスの「通称」や「ニックネーム」はコチラから

79230 買取価格220,000-250,000円
※2023年9月現在

  クロノメーター ブラックベイ M7941A1A0RU  

2023年の国際見本市ウォッチ&ワンダーズで発表されたのがマスタークロノメータームーブメント搭載のブラックベイです。

マスタークロノメーターとは、METAS(スイス連邦計量・認定局)の規格で、様々な検査を行いそれを突破した時計にCOSC(クロノメーター)の認定が与えられ、そこからさらの複数の厳しい検査基準を満たしたものに「マスタークロノメーター」の認定が与えられます。

現在はバーガンディーベゼルのみですが今後はブラックベゼル、ネイビーベゼルもこのマスタークロノメーター認定モデルに切り替わっていくと思われます。

ダイアル6時位置には79230までの「CHRONOMETER」表記から「MASTER CHRONOMETER」になっています。

  特殊素材系 M79210/M79010/M79012  

続いておすすめするのがロレックスには扱われていない素材が時計作りに使用されている時計群になります。

・セラミックケースの M79210CNU-0001 
・シルバーケースの M79010SG 
・ブロンズケースの M79012M と M79250BA 

これらの❝セラミック❞ ❝シルバー925❞ ❝ブロンズ❞という3つの特殊素材およびプレシャスメタル=貴金属はロレックスでは採用されていない素材であり、それだけでチューダーを選択する大きな理由になります。

❝シルバー925❞ ❝ブロンズ❞は経年劣化で徐々にエイジングと呼ばれる変化をしていきますのでリセールは色の出方など好みがあり評価が難しい部分はありますが、自分だけの変化が楽しめます。

  ❝ ロレックスには無いデザインやカラーやサイズ❞  

になります。

  サイズ違い系 ブラックベイ58 79030/ ブラックベイ54 79000  

ロレックスのサブマリーナーのサイズはは 現行の 126610 は41mmケースであり一世代前の 116610 は40mmケースです。チューダーでも通常のブラックベイは41mmケースですが、2018年発売の 79030 は39mmケース、そして2023年発売の 79000 はさらに小さい37mmと現行のロレックスには無いサイズ感で発売されており欧米人よりも腕が細い日本をはじめとするアジア人にとっては有力な候補になります。

39mmサイズのブラックベイ58〔フィフティエイト〕の❝ 58 ❞は1958年に発表されたチューダーの200m防水ダイバーズウォッチ7924【通称ビッグクラウン】へのオマージュから命名されています。

2023年に発表されたばかりのブラックベイ54〔フィフティフォー〕は上でも紹介した1954年発売のサブマリーナーへのオマージュで当時同様の37mmサイズとなっています。

ブラックベイ54の79000Nは発売間もないため正規店以外で購入する場合には定価以上の約60万円が必要になります(定価は478,500円)が、ブラックベイ58の79030Nは中古品で40~45万円での購入が可能なようです。

7903Nはサイズ以外にカラーリングもロレックスには無いカラーコードですのでチューダーを選ぶ大きな理由です。

  ❝ ロレックスには無いデザインやカラーやサイズ❞  

はクリアしています!

79030 買取価格250,000-300,000円
※2023年9月現在

  ペラゴス M25600 ペラゴス39 M25407  

2012年に発表されたチューダーのダイバーズウォッチの上位互換モデルでもあるペラゴス。ロレックスで言うとサブマリーナーの上位互換のシードウェラーに当たりますが、2015年にペラゴスはフルモデルチェンジによりチタンケースになりました。

さらに2022年にはペラゴスの42mmケースから39mmにサイズダウンして普段使いしやすくなったペラゴス39もリリースされています。

・イカ針
・ブルーダイヤル×ブルーベゼルのカラーリング
・チタンケース

というのはいずれもロレックスには無いデザインコードです。チューダーのアイコンと化している「イカ針」はもちろんですがブルー×ブルーの組み合わせはロレックスではK18YGとのコンビモデルや金無垢モデルにしか存在しないため79230で紹介したロレックス126619同様高額は避けられません。

 ROLEX 126613LB / 126618LB サブマリーナーデイト 

共にブルーダイヤル×ブルー文字盤という色組み合わせだがYGコンビモデルか金無垢モデルのみで、前者は定価2,043,800円、後者は5,102,900円。

さらにカラーだけでなくロレックスではチタン素材ケースとバンドはとても実用的とは言えない(潜水力を追い求めて製作された)ディープシーチャレンジとヨットマスターのみで採用されておりこれもかなりの高額となります。

  ❝ ロレックスには無いデザインやカラーやサイズ❞  

はペラゴスも十二分に備えています。
ペラゴスはチューダー正規店では定価651,200円
ペラゴス39は定価609,400円
ですのでコスパ抜群と言えます。

ペラゴス 買取価格350,000-400,000円
※2023年9月現在

以上が私が個人的にピックアップしたチューダーで狙うべきモデル選になります!

その他ブラックベイGMTやブラックベイ クロノ、ブラックベイプロ、レンジャーなども概ねロレックスの半額~1/3の金額で購入可能と「価格面」では優れていますが〔デザイン〕〔カラー〕〔サイズ〕のロレックスとの差別化という今回の選考基準からは漏れており、選考外とさせて頂きました。

まとめ

2010年代からロレックスのディフュージョンブランドという立ち位置から離れ〔一つの時計メゾン〕としての道を歩みだし、2018年に日本に正規上陸したチューダー。

その魅力を兄弟ブランドのロレックスと比較した上で2023年現在のおすすめモデルを紹介させて頂きました。昔からロレックスの弟ブランドとして同等の技術力を有しながらもより普及させるための価格設定やカラーリングを採用してきた歴史は現行品にも生きています。

「次に高騰するブランドは?」という問いに必ず候補に上がるだけあってチューダーは実用使いもさることながら資産としても有力なブランドです。

一般知名度はロレックスやオメガには及びませんが10年20年と経つにつれて今のミドルクラスの時計から脱皮し、ハイクラスランクに名を連ねる未来もあり得ない話ではありません。

ロレックスのサブマリーナーデイト 16610 は2007年当時日本定価588,000円でした。そして16年たった現在のサブマリーナーデイト 126610 は1,324,000円です。そう!!!今のチューダーブラックベイ 79230 が定価533,500円ですから15年後にはロレックス同様に価格が倍以上に!なんてこともあり得ない話では無いのです。

もちろんこれは円相場なども関係してくることではありますが。

当店では今回紹介してきた現行品や準現行品だけでなくチューダーのヴィンテージウォッチや70~80年代の時計であってもお預かりや買取可能ですのでお気軽にご相談ください。

買取・質入れ お気軽にご相談ください。

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【 パテック・フィリップ 】 カラトラバ を調査。歴代カラトラバ 初代「96」からその系譜など29モデルの違いと最新買取相場を種別にまとめてみました【スタッフブログ】

パテック・フィリップは言わずと知れた時計界の頂点に君臨する時計メゾン=メーカーです。近年では ノーチラス や アクアノート といったスポーツラグジュアリーウォッチの高騰ぶりでも有名ですが、パテック・フィリップが誇る ドレスウォッチの代表格= カラトラバ についてまとめてみました。

一般知名度ではロレックスやオメガに及ばない所もあるパテック・フィリップですが、それは「雲上ブランド」だからです。ロレックスやオメガはそもそもが一般ユーザーに愛されるスペックと価格で勝負をしてきたブランドですのでそれだけ一般的に知られていますが遥か昔から業界No.1のブランドとして歩んできたパテック・フィリップはそれだけ価格も高く設定されているため一般層にととってはやや身近ではないかもしれません。

パテック・フィリップとは

パテック・フィリップは時計業界に君臨するNo.1ブランドです。
創業は1839年とスイス時計業界で独立系メゾンとしては世界最古です。ちなみにロレックスは創業1908年ですのでパテック・フィリップの歴史の深さが分かります。

アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックとフランソワ・チャペックの二人の創業者によって誕生した時計工房パテック チャペックは、1844年のパリ博覧会で出会ったフランス人時計師ジャン・アドリアン・フィリップと意気投合し会社に招き入れます。1851年には正式に経営陣に加わり「パテック・フィリップ」の名が生まれました。

数々の万博や博覧会で賞を獲得したパテック・フィリップの時計は主に王族や貴族、上流階級などの富裕層をメインターゲットとした路線を歩みます。

1851年にはパテックが事業の海外拡大を狙ってアメリカへ渡り、チャールズ・ルイス・ティファニーと出会います。これが現在でも続くティファニーとパテック・フィリップとのパートナーシップの始まりです。

チャールズ・ルイス・ティファニー(Tiffany&Co.の創業者)

2021年、パテック・フィリップのノーチラスがティファニーカラーの文字盤で限定されたのは記憶に鮮しい。これらも長い歴史の中でパートナーシップを結んできた両社ならでは。

世界大戦などによる世界恐慌の中でも富裕層から愛されていたパテック・フィリップですが限界を迎えます。パテック・フィリップはジャン・スターンとシャルル・スターンという兄弟によって経営されていたスターン・フルール社に買収されることとなります。

このスターン・フルール社は実はパテック・フィリップ社に文字盤を製作、収めていた企業であり「時計に対する愛や思い」はこれまで同様に注がれました。

そこから現在に至るまでパテック・フィリップは❝独立したメゾン❞であり続けています。その結果投資家や、親会社、株主などの声に惑わされることなく、自分たちの持つ芸術性や革新性のみを信じて邁進してきたのです。

これこそが世界最高の時計メゾンです。

カラトラバとは

パテック・フィリップの代表的なドレスウォッチである カラトラバ は1932年に誕生しました。 1930年代世界の主流は未だ懐中時計でしたが新たな経営者スターン兄弟は、先の時代を見据えて腕時計に着目していきます。

カラトラバ誕生に向けて大きく関係してくるのがバウハウス美術・造形学校です。

  バウハウスの誕生と影響  

第一次世界大戦の終わり1919年にドイツのヴァイマルに設立され、建築・美術・工芸・写真など、デザインの総合的な教育を行った機関・学校です。

1933年にナチスドイツによる弾圧の影響を受け閉鎖に至るまで、わずか14年という短い歴史でありましたが、その間に生み出した教育システムやバウハウス独自のデザインは、現代の私たちの生活にも大きく影響を与える程の功績を残しています。

バウハウスの理念は「機能がフォルムを決定する」というモダンかつミニマルな考えで、つまりは華美な装飾やこれまでの形に捉われない真に必要なもののみで構成された美しさを追及するといったものです。

時計業界においてもその影響は色濃く、それまでの「懐中時計を腕に巻く」という考え方では無く腕時計専用の設計が生まれます。これが初代カラトラバである❝ 96 ❞です。

こうして誕生したカラトラバはパテック・フィリップの経営を救う歴史的な腕時計となり現在に至るまで愛され続けています。

  カラトラバの名前の由来  

パテック・フィリップのロゴにも使用されている「カラトラバ十字」のオリジナルは300年以上の歴史を持つスペインの「カラトラバ騎士団」の紋章です。剣と十字架、4つの百合の花を組み合わせたデザインになっており、1158年にムーア人(イスラム教徒)からカラトラバ砦を守り抜いたことに由来しています。

それ以前にもパテック・フィリップの時計にはこのカラトラバ紋章が使用されてきましたが1887年4月27日にジャン・アドリアン・フィリップによって正式にパテック・フィリップの社名と共にカラトラバ十字を商標登録しています。

当時の騎士団が掲げていた「勇敢さ」「偉大さ」「気高さ」の精神を時計に込める意味から採用されたのだと思われます。

そのブランドロゴにもなっているカラトラバ十字をシリーズ名に持つカラトラバがどれだけパテック・フィリップにとって重要なものかも同時に分かると思います。

  カラトラバの特徴  

先ほど書いたバウハウスの理念の影響を大いに受けたカラトラバですがシンプルなデザインというのはそれまでにも発売されており、他社でもパテック・フィリップに次いで雲上ブランドと称されるヴァシュロン・コンスタンタンやオーデマ・ピゲ、ランゲ&ゾーネ、ブレゲなどの歴史のあるブランドにも存在しています。

そんな中で現在の地位を確立したカラトラバの最大の特徴は「ラグ幅の長さ」です。

この後紹介する初代カラトラバである❝ Ref.96 ❞は31mmという今でいう小ぶりなケース径ながらラグ幅はなんと「18mm」です。当時は12-14mmの幅が標準的で、現代でも18mmのラグ幅を持つ時計は36~40mmのケース径がほとんど。

さらに2004年~2022年まで製造されていた❝ Ref.5196 ❞はケース径37mmに対し、ラグ幅は「21mm」。

つまりバウハウスの理念に則った、ケースとラグを一体化した強度とラグ幅=ベルトを太くすることで得られる安定感こそがパテック・フィリップのカラトラバの最大の特徴かと思われます。

パテック・フィリップ カラトラバの系譜 31モデル

カラトラバは1932年の初代❝ 96 ❞から現在に至るまで基本的にはバウハウスの考え方に影響を受けたミニマリズムの精神が反映されています。そのため一見すると似通ったデザインが多いですがいくつかのラインに分けることができます。

さらに長い歴史の中でデザインだけでなくサイズアップ化や自動巻きモデルの登場などが行われています。登場してから約90年で腕時計の着用基本サイズは約10mm近くもUPしていますのでサイズ感でも年代がおおよそ特定できます。

まずは系図をどうぞ。
カラトラバは800を超える種類があると言われていますが今回は代表モデルを取り上げます。それぞれのモデルの詳細は下記へ。

基本的にパテック・フィリップのリファレンス=品番は番号が大きくなるにつれて最近のものになっていきます。

基本的には初代❝ 96 ❞から連なる❝ 96 ❞→❝ 3796 ❞→❝ 5196 ❞❝ 5296 ❞という通称「クンロク」と呼ばれるリファレンスに「96」を持つカラトラバが王道ラインです。(赤線)

次いでリセールマーケットでも人気なのが(黄線)のクル・ド・パリと呼ばれるギョーシェ加工がケースに施されたライン。クンロクと並んで人気の二分しています。

その他、その時代特有ではあるものの今となっては変わり種とされるモデル(水線)やRef.5000番台以降の現代風解釈版とも言うべきカラトラバ(緑線)があります。

ここでパテック・フィリップのホームページに記載されている「用語集」での「カラトラバ」について引用します。

カラトラバ

カラトラバは1932年の発表以来, クラシックの真髄を体現する伝説的なコレクションです. タイムレスな紳士・婦人用ラウンド・ケースのラインは, ドイツの建築・装飾芸術運動バウハウスから直接のインスピレーションを受け, 《機能がフォルムを決定する》という哲学を忠実に反映しています. 超薄型, またはサファイヤクリスタルバック付のケースに《クルー・ド・パリ》, ラウンド・ベゼル, またはダイヤ付ベゼルと, バラエティ豊かなそのデザインにもかかわらず, カラトラバは一目でそれと分かる個性を持っています. 時代と共に進歩し, 発展を続け, 常に新しい特徴を付け加えつつも, 時を超越したクラシックであり続ける, その力こそは, パテック フィリップを特徴づける卓越性の追求をこの上なく体現しています.

https://www.patek.com/ja/%E7%94%A8%E8%AA%9E%E9%9B%86

とのことでつまりは一見してクル・ド・パリベゼルやダイヤモンド付ベゼルなどバラエティーに富んだ装飾などがついていてもなお!「カラトラバ」だと一目で分かるそうです。(近年は「え!これもカラトラバ?」というモデルも増えています笑)


❝ クンロク ❞シリーズ

まずは王道の正規ラインでもある❝ 96 ❞❝ クンロク ❞ライン。

  Ref.96  

製造年1932年~1970年頃
ケース径31mm×厚さ7mm

カラトラバの全ての始まり。初代カラトラバ❝ 96 ❞です。ちなみに「カラトラバ」という愛称で呼ばれだすのは1980年頃からでこの❝ 96 ❞製造&発売時はカラトラバとは呼ばれていません。初代の時点からしっかり腕時計デザインとしてラグが形成されています。(それまでの腕時計はフェイスにラグを溶接した後付けが主流)

またこの❝ 96 ❞というのは「パテック・フィリップの96番目のモデル」とも「パテック・フィリップのリファレンス管理が始まったモデル」とも言われていますが、パテック・フィリップ公式が言っているわけではありませんので信じたい人だけ信じましょう。笑

ただこの辺の時代から各メーカーはそれまでの注文に対して時計を製作するオーダーメイド制からより管理しやすく注文を取りやすいリファレンス管理を開始しており、この❝ Ref.96 ❞がそのリファレンス管理初代のモデル説があります。

1932年~1934年の間に製造されたものはジャガー・ルクルトのムーブメントが搭載されており1934年頃から自社ムーブメントのCal.12-120が搭載されています。

2023年8月現在買取価格最大800,000円

1970年頃までロングセラーで発売されていたこともあり、市場でも探せば見つかります。
買取価格は状態にもよりますが最大で80万円辺りです。


  Ref.3796  

製造年1982年~2000年頃
ケース径31mm×厚さ7mm

初代クンロクの登場から2代目の登場で既に50年が経過しています。初代クンロクのDNAを色濃く受けておりますが搭載ムーブメントがCal.215となり大幅パワーアップしています。1970年代は18,000振動/時~19,800振動/時だったのに対しCal.215は28,800振動/時と制度が上がるとともにパワーリザーブ44時間と現在でも実用的なレベルになっています。

2023年8月現在買取価格最大1,000,000円

こちらも2000年まで販売されていたこともあり見つかりやすいモデル。
オリジナルのRef.96のサイズ感が良い方はこのRef.3796を探すと良いと思います。


  Ref.5196  

製造年2004年~2022年頃
ケース径37mm×厚さ7.68mm

2004年から2022年の最近まで発売されていたクンロクがRef.5196です。現代版のクンロクになっておりケース径は37mmと現代仕様に。搭載ムーブメントは前作Ref.3796をアップグレードしたCal.215PS。ムーブメントのサイズが前作までの31mmケース用ということでスモールセコンドダイアルが中心に寄ってるのが特徴です。

2023年8月現在買取価格最大2,500,000円

YG製の方がRG製よりも市場人気が高めです。
ブレゲ数字(後に説明)のPT製はさらに市場価格が高いこともあります。


  Ref.5296  

製造年2005年~2019年頃
ケース径38mm

王道の手巻きではなく自動巻きムーブメントでカレンダーも携えるなどさらに現代仕様になったRef.5296。ケース径は38mmまで大きくなっています。

5296-010と2007年にリファレンスをマイナーチェンジしてからは特徴的なダイアルデザインもラインナップされていました。

2023年8月現在買取価格最大2,300,000円

「クンロク」と呼ばれる❝ 96 ❞をリファレンスに持つモデルは2023年現在全てが廃盤となっているので今後の復活&次世代機が楽しみでもあります。


❝ クル・ド・パリ ❞装飾ベゼルシリーズ

続いて「クンロク」と並びもうひとつの人気ラインであり「クル・ド・パリ」ベゼルを持つラインです。「機能がフォルムを決定する」というバウハウスの理念からは外れる「クル・ド・パリ」の装飾ですがその美しさと華やかさは言わずもがなで人気のデザインです。

  Ref.3445  

製造年1960年頃~
ケース径35mm

こちらはクル・ド・パリ装飾がベゼルに施されているモデルではありませんが後のクル・ド・パリラインに繋がっていくので紹介。この後すぐに紹介するRef.3520と同時期に発表されたこのRef.3445は自動巻き&カレンダー搭載という違いもありますが、パテック・フィリップのカラトラバ史において「真っすぐなラグ」が付けられていることに大きな特徴となっています。ここに同時期発売の手巻きRef.3520にクル・ド・パリベゼルが採用されることでエレガントな印象が際立ち人気ラインとして地位を確立していきます。

2023年8月現在買取価格最大900,000円

またこちらのRef.3445ですが裏蓋がねじ込み式=スクリューバックの十角形裏蓋が使われているのも特徴です。十角形裏蓋については後ほどまた登場しますのでワードだけ覚えておいて下さい。


  Ref.3520  

製造年1960年頃~1970年頃
ケース径32.5mm

こちらがもうひとつのカラトラバの人気ラインであるRef.3520から連なる「クル・ド・パリ」と呼ばれるギョーシェ彫り加工をベゼルに施したラインです。クル・ド・パリ加工を文字盤に行う技術は1930年代には存在していたようですがベゼル部分に加工を入れだしたのはこの60年代以降のようです。ローマ数字インデックスが高貴な印象です。

2023年8月現在買取価格最大750,000円

  Ref.3802/200  

製造年1986年~
ケース径33mm×厚さ7.5mm

こちらは1960年頃に発表されたRef.3445とRef.3520をミックスさせたようなモデル。
Ref.3445とRef.3520のどちらの特徴でもある
・直線ラグ
に加えてRef.3445の
・自動巻き&デイト機能(日付)とベゼルにはRef.3520の
・クル・ド・パリ装飾
・ローマ数字インデックスが施してあります。

2023年8月現在買取価格最大1,300,000円

  Ref.3919  

製造年1986年~2005年頃
ケース径33mm

Ref.3520の正当系譜の手巻きムーブメント式として1986年に発表されたのがRef.3919です。皆が思い浮かべるカラトラバの正当系(ローマ数字インデックス×スモールセコンドダイアルなど)のデザインにクル・ド・パリベゼルというエレガントの決定版とも言うべきモデル。

2023年8月現在買取価格最大1,000,000円

  Ref.5119  

製造年2006年~2019年頃
ケース径36mm

Ref.3919が廃盤となり後継機として登場したのがRef.5119です。
この「クル・ド・パリベゼル」ラインの伝統をしっかり受け継いでおり前機のRef.3919同様に手巻きムーブメント×ローマ数字インデックス×スモールセコンド×直線ラグというクオリティの高さ。シースルーバック=裏スケルトンなので美しいムーブメントが堪能できます。

そこに36mmという現代仕様にアップサイズされたケース径。
人気が出るのは必然でした。

2023年8月現在買取価格最大1,800,000円

  Ref.6119  

製造年2021年~
ケース径39mm×厚さ8.08mm

Ref.5119の廃盤から2年間の沈黙を破り発表されたのがRef.6119です。
さらにサイズUPした39mmで現代仕様になりながらも厚さは8.08mmに抑えられています。手巻キャリバー30-255 PS搭載でパワーリザーブはなんと65時間とスペックも最高です。Ref.5119同様シースルーバック。

ホワイトゴールド×ブラック文字盤の6119G-001
ローズゴールド×白文字盤の6119R-001

がラインナップされており、現行品のためパテック・フィリップ正規店にて現在も購入が可能です。(在庫があれば…の話です汗)ちなみに定価は4,301,000円(※2023年7月末時点)です。

2023年8月現在買取価格最大3,800,000円

中古市場では定価を超える価格で販売されています。


異色❝ 変わり種 ❞シリーズ

パテック・フィリップのカラトラバはその100年にも近い歴史の中で様々な異色とも言うべき❝ 変わり種 ❞なモデルが登場しています。

  短足ラグ  

まず紹介するのが時計のケースからベルトを着けるために飛び出したラグと呼ばれる部分が極端に短いモデルです。

  Ref.2572  

製造年1950年頃~
ケース径35.5mm

見てわかる通りダックスフンドのような短足のラグが印象的です。
1950年代にケース径を35mmと大型化した分ラグを短くして着け心地を良くするというのは実は当時の時計界で見られた動きのようですが❝ 96 ❞から始まったカラトラバとしては異質な雰囲気は拭えません。

2023年8月現在買取価格

当時思ったほど販売が伸びなかったようで非常に市場の数が少なく、値段を付けるのも難しいですが買取額80万円あたりかと思われます。

またこのすぐあとには同じくラグが短く33mmケース径で一回り小さいRef.2573もリリースされています。


  Ref.5123  

製造年2012年~2016年
ケース径38.2mm

カラトラバ80周年となる2012年に記念としてパテック・フィリップが復活させたのがRef.5123です。Ref.2572やRef.2573同様の短足ラグに手巻きムーブメント搭載。ケース径は現代仕様に38mmまでサイズアップしています。シースルーバック。

2016年までの4年間ちょうど良い感じで販売されていました。

2023年8月現在買取価格最大1,800,000円

  オフィサー  

次に紹介するのが「オフィサー」と呼ばれるラインです。
「オフィサー」とは「将校」の意で少尉以上の軍人の総称です。(現代訳だとオフィサー=会社役員といった訳され方をします)オフィサー時計とは、軍の将校が戦場で指揮を執る際に懐中時計では時間がかかるために、懐中時計にラグを付けるなどの加工をして腕時計化したものです。

オフィサー時計とは厳密に言うと懐中時計デザインを腕時計化したものになりますので
・懐中時計用リューズ
・直線ラグ
などを備えたモデルになります。

  Ref.3960  

製造年1989年
ケース径33mm

パテック・フィリップ創立150周年の記念モデル。
カラトラバ史上初のオフィサーモデルとして話題になりました。
・懐中時計デザインの大きなリューズ
・直線状のラグ
・ラグのネジ留め
・ハンターケース(裏蓋開閉式)
とオフィサー要素を忠実に備えた記念モデルでした。

手巻き式で2000本の限定販売でした。

2023年8月現在買取価格最大2,000,000円

  Ref.5022/5227  

【Ref.5022】製造年1997年~2005年
ケース径33mm

【Ref.5227】製造年2013年~2019年
ケース径39mm

上画像1997年~2005年に発売されたRef.5022
そして下画像のRef.5227

どちらもオフィサーラインとされているものの
Ref.5022は手巻き&懐中時計顔なもののリューズは腕時計仕様でハンターケースもなし。
Ref.5227はそのハンターケースを備えているものの自動巻きでデイト機能つき。

とオフィサーラインとしては正統とは個人的には思えません。笑
ちなみに人気芸人の霜降り明星の粗品さんが一目ぼれし購入されてたのはこのモデル。

2023年8月現在買取価格
Ref.5022最大1,400,000円
Ref.5227最大3,000,000円

  Ref.5153  

製造年2014年~2022年
ケース径39mm

Ref.5227が2013年に発表された翌年の2014年。
真打登場とばかりにRef.5153が登場することとなりました。
自動巻きムーブメントを搭載したサイズアップした39mmケースに
・直線状のラグ
・大型の懐中時計リューズ
・開閉式のハンターケース
と携えて2022年までの8年間オフィサーファンから愛されました。

2023年8月現在買取価格最大3,400,000円

  ブレゲ数字  

ブレゲ数字とは時計界の雲上ブランドの一つにも数えられる時計メゾンのブレゲの創設者アブラアン-ルイ・ブレゲがデザインした独特な筆記体のようなアラビア数字のデザインフォントです。時計の歴史を2世紀(200年)早めたとも言われるアブラアン-ルイ・ブレゲは腕時計を発明しただけでなく世界三大複雑機構の「パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)」「ミニッツリピーター」「トゥールビヨン」も発明するなど歴史上最も偉大な天才時計師です。そんな彼がデザインしたアラビア数字や針は❝ブレゲ数字❞❝ブレゲ針❞などと呼ばれ多くのブランドへ影響を与えて使用されています。

エレガントな印象のブレゲ針やブレゲ数字はパテック・フィリップのドレスウォッチであるカラトラバとの相性も良く度々採用されています。

  Ref.3820  

製造年1983年~
ケース径32mm

この後紹介する1938年のRef.570や1990年代のRef.5026などでも長い時代で度々ブレゲ針やブレゲ数字はカラトラバに用いられています。このRef.3820はブレゲ針×ブレゲ数字の両方が用いられておりクラシカルな印象が特徴です。

2023年8月現在買取価格最大800,000円

  Ref.7200R  

製造年2017年~
ケース径34.6mm×7.37mm

2017年から発売されている現行モデルの7200Rにもブレゲ数字が採用されています。シースルーバックに美しいマイクロローターを備えた自動巻きモデルです。ラグ脇のネジ留めなどもエレガンス&クラシカルな印象を与えています。

2023年7月末時点定価は4,818,000円です。

2023年8月現在買取価格最大2,200,000円

❝ その他の派生 ❞モデル

次にカラトラバの歴史において誕生した派生モデルの中でその後シリーズ化=定番こそしなかったモデル達を中心に紹介します。

  Ref.438  

製造年1935年~
ケース径28mm

初代カラトラバ❝ 96 ❞クンロクが発売されてから3年後、❝ 96 ❞よりさらに小さいカラトラバを!という希望に応えて登場したのがこの28mm径サイズのカラトラバRef.438になります。先ほど紹介した「ブレゲ数字」が使用されています。

その小ぶりなサイズから「ベビーカラトラバ」の愛称がついています。

2023年8月現在買取価格

こちらのRef.438も市場での個体数が少なく価格を付けることが非常に難しいリファレンスモデルになります。


  Ref.565  

製造年1938年~1968年頃
ケース径35.5mm

小型化されらRef.438に対し❝ Ref.96 ❞の33mmでは小さいとの声に答えたのがこのRef.565およびこの次のRef.570になります。

Ref.565の最大の特徴は防水時計という点です。
1926年に防水時計としてロレックスがオイスターケースを特許取得しましたが、そのロレックスよりも先に防水時計ケースを特許取得していたメーカーに「フランソワ・ボーゲル」という会社があります。

「フランソワ・ボーゲル」は20世紀において数多の時計メーカーにこのケースを供給するのですがパテック・フィリップが初となる防水時計を生み出す際にもフランソワ・ボーゲルのケースが使われています。

・ベゼルがケースと一体型の2ピース構造 
・裏蓋が十角形裏蓋のスクリューバック式 

Ref.3445で登場したワード「十角形裏蓋」です。

フランソワ・ボーゲル社のケースが用いられたRef.565は十角形裏蓋にフランソワ・ボーゲルの「FB」の刻印が確認できます。(開けないと確認不可)

  Ref.570  

製造年1938年~1968年頃
ケース径35.5mm

防水ケースのRef.565と同時期に発売されたのがRef.570です。こちらは初代カラトラバのRef.96をそのまま35.5mmにサイズアップさせたカラトラバ。

Ref.565との違いは先ほども説明した通り裏蓋の十角形かどうかと、ケースからラグにかけてが一体化しているかどうかになります。

2023年8月現在買取価格

Ref.565やRef.570については状態などの条件が揃うことで200万円を超える買取価格が提示されることもあります。最低でも70~80万円は提示可能です。


  Ref.2545  

製造年1950年~
ケース径32mm

防水ケース化を果たしながら大型化したRef.565とは異なり、初代カラトラバのRef.96のサイズ感のまま(正確には0.5~1mmのサイズアップ)防水ケース化したモデルです。

Ref.565同様に十角形裏蓋のスクリューバックです。

2023年8月現在買取価格※800,000円

  Ref.2526  

製造年1953年~
ケース径36mm
自動巻き

1953年発表のRef.2526はパテック・フィリップ史においてもとても重要なモデルの一つです。カラトラバ初の自動巻きムーブメントで、1949年にパテック・フィリップ社が開発したジャイイロマックスという精度を安定させる機構が搭載されています。文字盤はエナメル仕上げの仕様になっており「トロピカル」の愛称がつくなど多くのユーザーに愛された一方で、わずか2,750本しか製造されていないとのことでレア機体となっています。

2023年8月現在買取価格最大3,800,000円

  Ref.5032  

製造年1995年~
ケース径36mm×7.5mm
自動巻き

1990年代、同時期に発売されていたカラトラバは徐々に大型化が進んでいましたがそれでもどれも33mm径でした。1995年に登場したRef.5032は36mm径というかなり大型なモデル。しかし36mmケースでありながら薄さはわずか7.5mmでスモールセコンドもないモデルは究極のミニマルデザインといえます。

2023年8月現在買取価格最大1,000,000円

  Ref.5524  

製造年2015年~現行
ケース径42mm×10.78mm
自動巻き

2015年の発表時に衝撃を与えたカラトラバの亜種です。ここから定番化&定着するのかが分からなかったため変わり種部門に入れるか悩みましたがこちらで紹介。

現行モデルですがパテック・フィリップのホームページ上ではカラトラバのラインナップには含まれておらず「コンプリケーション」内に入っています。

ですがこの時計の名称は「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム」であり紛れもなくカラトラバの系譜です。

ホワイトゴールドケースにブルー文字盤の5224G-001
ローズゴールドケースにブラック文字盤の5524R-001
の2種がラインナップされており定価は8,657,000円(2023年7月末時点)です。

2023年8月現在買取価格最大3,800,000円

❝ モダンテイスト ❞シリーズ

最後にリファレンスが5000番台以降に登場したブラック文字盤を用いたバウハウスの理念を尊重しながらもブラックカラーをメインに使うことと、4時位置にスモールセコンドダイアルを配置してモダン化したカラトラバである❝ モダンテイスト ❞ラインをご紹介します。

  Ref.5000  

製造年1994年~
ケース径33mm
自動巻き

カラトラバの持つバウハウスの理念やサイズ感は踏襲しながらもモダンなアラビア数字のフォントを用い、4時位置のスモールセコンドダイアルなど現代風にアレンジされているカラトラバ。さらにこの時の文字盤カラーに採用されたのはブラックとピンクゴールドの2種でこちらもこれまでにはない試み。

さらにシースルーバックから見えるマイクロローターにカラトラバ紋章のバックル。
リファレンスが5000に突入した記念すべきモデルとしてパテック・フィリップ社の挑戦が感じられるモデルです。

2023年8月現在買取価格最大1,100,000円

  Ref.5026  

製造年1990年代後期~
ケース径33mm
自動巻き

90年代後期に登場したRef.5000の系統である4時位置スモールセコンドダイアルの現代型ながらブレゲ数字×ブレゲ針を採用した相反するモダンかつクラシカルなモデルです。

2023年8月現在買取価格最大1,300,000円

  Ref.6000  

製造年2005年~2017年
ケース径37mm
自動巻き

2015年~2017年の間に発売されていたRef.6000
6000番に突入したカラトラバでありRef.5000から続く特徴は備えながらも37mmにサイズアップし、さらにポインターデイト機能が追加されました。

2023年8月現在買取価格最大2,500,000円

  Ref.6006  

製造年2017年~2020年
ケース径39mm
自動巻き

カラトラバのRef.6006は、見た目の通り2017年に生産終了となったRef.6000の後継機です。ムーブメントはRef.6000と同じ240 PS Cが搭載されています。
外見上の違いはケース径が37mm→39mmにサイズアップしたことと、日付を示す針の先端形状が矢印型になっています。

パテックフィリップ自慢の超薄型キャリバー240の誕生40周年を記念して発表されたモデルです。

2023年8月現在買取価格最大3,000,000円

❝ 現行品カラトラバ ❞シリーズ 2023年8月現在

2023年8月現在、パテック・フィリップのホームページに掲載されている「カラトラバ」はわずか13モデルとなっています。(前述の通りコンプリケーションに複雑機構カラトラバなどが一部あり)

今年春に行われたウォッチ&ワンダーズ2023で発表された最新作のカラトラバ4種も既にラインナップされております。(パテック・フィリップ公式HPカラトラバ

Ref.6007はすぐ上でご紹介したRef.6006に連なる雰囲気を持っていますがカラトラバにカーボン柄を掛け合わせたレーシング風デザインになっており現代風の勢いが強まっています。

定価設定は現在時点で5,709,000円とかなりの高額になっています。

まとめ

時計界No.1ブランドのパテック・フィリップの代表的モデルでもある「カラトラバ」を29種紹介して参りました。

カラトラバは1932年の初代カラトラバ❝ Ref.96 ❞から
・バウハウスの理念に基づいたデザイン
・手巻き式
を基本形としながらもこの約90年間で時代に合わせたサイズアップ、そして使い勝手の良い自動巻きムーブメントなどを搭載するなどしてきました。

近年ではカラトラバながらもモダン化を計るチャレンジ的なモデルも発表、そして人気を博しておりますがその全ては初代❝ 96 ❞があってこそです。

相場に関してはリファレンスが近年のもの(5000番台や6000番台)の方が定価も高く、中古市場でも高額で取引されています。

またカラトラバ全体でみるとここ3~4年で相場は上昇傾向にあり2020年あたりと比較して2023年現在は20~30%上昇していると言えます。

冠婚葬祭などドレスコードのある場用の時計としても所持ている方も多いカラトラバ。不要になった際の処分や、一時的にご入用の場合などお気軽にご相談下さい。

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【 タグ・ホイヤー 】 モナコ を解説。今、高騰している人気のホイヤーのアイコンウォッチ【スタッフブログ】

パテック・フィリップやロレックス、オメガからウブロ、パネライ、そしてジュエラーのカルティエやブルガリまでハイブランドにはそのブランドを象徴=アイコンにもなっているシリーズがあることは当店ブログでも何度も触れさせて頂いておりますが、タグ・ホイヤーのアイコンウォッチの一つが今回ご紹介する❝ モナコ ❞です。

モナコ は各ブランドのアイコンウォッチ同様に腕時計史としても重要な位置づけを担っておりモナコの唯一無二なクラシカルなデザインは男性を中心に多くの支持を集めています。2019年には生誕50周年を迎えたモナコは時代を超えて愛されており2023年現在での相場の高騰ぶりも目立っています。

ハリウッドのスーパースターでもあるスティーブ・マックイーンに所縁があることから「マックイーンウォッチ」としても有名なモナコ。
その歴史と共に最新相場を見ていきます。

タグ・ホイヤー〔TAG HEUER〕

タグホイヤー〔TAG HEUER〕は、1860年にわずか20歳のエドワード・ホイヤーが創業したブランドで、1916年には、世界初の100分の1秒計測を実現した伝説のストップウォッチ”マイクログラフ”を開発するなど技術力の高さも折り紙付きです。

カーレースとの結びつきが強いブランドでタグ・ホイヤーの代表的なシリーズでもある❝カレラ❞や今回の❝モナコ❞もカーレースにインスパイアされた時計です。現在はLVMHグループに所属するブランドであるタグ・ホイヤーは30~50万円の価格から高品質時計を買えるのも一つの特徴で、トゥールビヨン機構という複雑な機構を搭載したモデルを各ブランドが1,000万円を超える価格で販売しているにも関わらず約300万円でリリースするなどコストパフォーマンスの高いブランドとしても有名です。

そういったカスタマー想いの精神はアフターサービスにも活きており、正規購入品の場合「保証期間の延長」や「アフターサービス料金が格安になる」といったマイ・タグ・ホイヤー(=旧エドワードクラブ)といったサービスも行っています。

モナコ

モナコは時計界にとっては激動の※1969年に発表されています。

モナコはそのシリーズ名からも連想できるようにモナコ公国で行われる「世界一華やかで過酷」とも言われるF1のレース❝モナコグランプリ❞からインスパイアを受けて製作されたモデルです。

さらにモナコは
世界初のクロノグラフ自動巻きムーブメントであり、スクエア型でありながら防水性を備えた革新的な時計でした。

❝スクエア型❞と❝防水性❞の両立は当時難関なミッションでした。
当時の時計の主流は現在同様に当然ながらラウンド型=丸形であり防水性を保つためのゴムパッキンも丸形用でした。さらにスクエア型では裏蓋の形状をねじ込み式=スクリュー式にすることもできなかったためです。

しかしタグ・ホイヤーはスクエア型に取り組み完成させました。

※1969年が時計界にとって激動の❝年❞となったのは複数の理由があります。
タグ・ホイヤーがモナコによって❝世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント❞を発表する一方で同年、ゼニスが歴史に残る名器である自動巻きクロノグラフムーブメントでもある❝エル・プリメロ❞を発表しました。

さらに日本からはセイコーも自動巻きクロノグラフムーブメントの開発に成功し、発表。機械式時計の歴史が各社の技術革新によって一歩前進した年でした。(各社の自動巻きクロノグラフムーブメントにはそれぞれのセールスポイントがありました。)

  栄光のル・マン  

そして1971年には世界的なスーパースターでもあるハリウッド俳優のスティーブ・マックイーンが自身の主演映画『栄光のル・マン』で着用することになり、一躍人気は加速することとなります。

マックイーンはスタントマンを起用する事を嫌がり、過酷なレースシーンも自ら撮影に挑むことを望んだようです。マックイーン役作りのため当時のトップレーサーでもあり友人のジョー・シフェールに助けを求めました。(※ジョー・シフェールは1969年からタグ・ホイヤーのブランドアンバサダー)

ここでマックイーン×タグ・ホイヤー モナコが繋がります。
役作りのためも重なりマックイーンはホイヤーのブランドが入ったジョー・シフェールのユニフォームに身を包むこととなり腕もとには❝モナコ❞を身に着けることになりました。

噂では当時オメガの時計も用意されていたとか…

In 1970, as the film Le Mans was in production, Steve McQueen made a choice that would go down in history. An actor devoted to his craft, McQueen was known for valuing authenticity above all else; he even refused to allow any stuntman to take the wheel in his place, and did all his own driving. In preparation for the role of pro racer Michael Delaney, McQueen looked to the best drivers of the time – most of whom wore the Heuer uniform first introduced to the track by Jo Siffert, with whom McQueen became fast friends during shooting.

https://magazine.tagheuer.com/en/2020/11/24/monaco-mcqueen-legend/

ちなみに余談ですがスティーブ・マックイーンモデルと呼ばれる時計は他にも存在し、その中にはロレックスもあります。ですが「Steev McQueen Watch」としてはモナコが筆頭と言えます。ロレックスのニックネームは以下からご参照ください

と、モナコのストーリーと人気の理由はこんな所ですが※1969年にはもう一つの大事件が起こっていました。

  それがこれ!!!!  

自動巻きクロノグラフムーブメントも発表したセイコーが同年の年末に❝クォーツ時計❞を発表し、機械式時計産業は大恐慌時代へ突入することとなります(汗)

それもあってか、1969年発売のモナコは1971年の「栄光のル・マン」公開後にスティーブ・マックイーンウォッチとして脚光を浴びるも1970年代中盤にひっそりと生産終了となってしまいます。

モナコ 世代別紹介

高級時計の人気シリーズはその長い歴史の中で同じデザインモデルでも何度かのグレードアップを重ねたり、リミテッドモデルなどを登場させています。それぞれで相場も異なりますのでここで紹介していきます。

  ①CAW211P.FC6356  

こちらが前述の映画「栄光のル・マン」にてスティーブ・マックイーンが着用した当時のオリジナルモデルを忠実に再現した現行品になります。2009年に限定で復刻されましたが2015年以降は定番化され現在も購入が可能です。

・ロゴは「TAG HEUER」ではなく当時の「HEUER」のみ 
・バーインデックスが横向き 
・文字盤カラーはマットな質感 
・搭載ムーブメントは「キャリバー11」 
・レフティ仕様 

などこのモデルだけのオリジナルモデルに忠実なこだわりがあります。
定価は2023年6月現在¥973,500-で、ここ3~4年で為替の影響もあり約30万円近く値上がりしています。

現在時点で特に高騰を見せているのもこのモデルで、現在の買取価格は

CAW211P.FC6356 2023年6月現在買取価格400,000-450,000円

にもなります。2~3年前の買取価格は20万円前後だったことを考えるとおよそ倍の価格になっています。またモナコの中ではリセールバリューが最も高いモデルと言えます。

  ②CAW2111.FC6453  

続いて現行Verのモナコです。バージョンアップを重ねた進化した正当後継機種であり2019年のモナコ生誕50周年以降このモデルが現行品です。

・TAG HEUERロゴ 
・通常使用のバーインデックス 
・スモールセコンド 
・タグ・ホイヤーの自社ムーブメント❝ホイヤ-02❞搭載 

・光沢感のあるブルー文字盤 

が上記①CAW211P.FC6356と比べて異なる点でしょうか。
こちらも2019年時は定価704,000円だったものの現在定価は935,000円。

CAW2111.FC6453 2023年6月現在買取価格300,000-350,000円

あたりが現在の買取価格目安です。

  ③CAW2111.FC6183  

2009年にモナコ生誕40周年を記念してラインナップに加わったモデルです。人気のブルー文字盤で後継機のCAW2111.FC6543が2019年にリリースされるまでおよそ10年の間販売されていました。

後継機であるCAW2111.FC6543とはデザイン上の大きな違いは無く(マイナーチェンジは入ってますが)最大の違いは搭載ムーブメントで、キャリバー12を積んでいます。

CAW2111.FC5183 2023年6月現在買取価格200,000-250,000円

現在の買取価格だとこのような価格帯です。

モナコ世代別見分け方

自分の❝モナコ❞がどの世代のものなのかを見極めるのは比較的簡単ですのでお教え致します。真贋判定の観点からフリマサイトなどでの個人間やりとりは推奨は致しませんが世代別の見分け方にはお役立て下さい。

  ムーブメントを見る  

まず簡単なのは時計を裏からみてスケルトンの中のムーブメントを見てしまうことです。前述の通りモナコはそれぞれ搭載ムーブメントが違います。


・キャリバー12(ローターに記載あり)→CAW2111.FC6183
・ホイヤー02(黒いローターが特徴)→CAW2111.FC6453
ですので簡単に判別できます。

  デザインの違いを見る  

特徴的なCAW211P.FC6356のスティーブ・マックイーンオリジナルモデルについてはすぐに分かるかと思います。①マットな質感の文字盤 ②横向きのバーインデックス ③ホイヤーのみのロゴ ④レフティ仕様(リュウズが左側)など特徴が多いのですぐにわかります。

続いてCAW2111.FC6183(旧)とCAW2111.FC6453(新/現行)では
スモールセコンド針の有無→スモールセコンド有はCAW2111.FC6453(新/現行)
6時側にキャリバー12の表記の有無→キャリバー12表記はCAW2111.FC6183(旧)
クロノグラフダイアルの数字表記が「4つ」→CAW2111.FC6183(旧)
「6つ」→CAW2111.FC6453(新/現行)

いずれも簡単に見分けが可能なのでぜひお役立てください。
買取価格相場も5~10万強変わってきますので重要ポイントです。

その他のモナコ

モナコには現行ラインナップや限定のスペシャルエディションなどでいくつかの異なるものが存在します。合わせてそちらも紹介します。

  ④CBL2115.FC6494  

現行ラインナップにもある通称❝ガルフ❞モデルですが2022年5月に発売になったスペシャルエディションであり在庫がなくなり次第販売終了となってもおかしくはありません。

文字盤右側にストラップ模様が入っているのが最大の特徴で、ガルフとはエンジンオイルノメーカーです、映画「栄光のル・マン」でスティーブ・マックイーンも実際に乗り込んだマシンのスポンサー企業でありガルフカラーに彩られていました。

タグ・ホイヤーは度々このガルフとのコラボレーションにより限定時計をオマージュとして発表しており2022年に自社ムーブメント「ホイヤー02」搭載モデルも発表しています!(2023年6月時点まだ在庫有!急ぎましょう!)

CBL2115.FC6494 2023年6月現在買取価格

発売から間もないこともありリセール相場もまだちゃんと立ってはいませんが人気のモナコのスペシャルエディションという事もあり現時点でも35~45万の買取価格が期待できます。

  ⑤歴代ガルフ モデル  

左から

・CW2118.FC6207 モナコ・ガルフ リミテッドエディション
2005年4000本限定モデル

・CW211A.FC6228 モナコ・ガルフ キャリバー17
2007年

・CAW2113.FC6250 モナコ ガルフ キャリバー12
2009年

・CAL5180.FC6262 モナコ24 キャリバー36
2010年

・CAW211R.FC6401 モナコ ガルフ
2018年

2023年6月現在買取価格

※出回る数時代が少ないレア時計ですが人気の大小はありつつも買取価格30~40万円前後での取引がされています。

  ⑥CBL2113.FC6177  

モナコには現行ラインナップにこれまでに紹介したブルー文字盤だけでなく黒文字盤もあります。これらも実用性が高く人気です。

黒文字盤デザインのものも一定の人気がありますがスティーブ・マックイーンモデルの影響もあったかブルー文字盤の方が相場は高い状況にあり、各年代において黒文字盤は1~2割ブルー文字盤に比べて安いです。

CBL2113.FC617720 23年6月現在買取価格250,000-300,000円

まとめ

タグ・ホイヤーのモナコにはここまでに紹介した以外にも多くのスペシャルエディションモデルが存在します。

個人的なお気に入りとしては2022年の7月に発表されたタグ・ホイヤー モナコ キャリバー ホイヤー02 パープルダイヤル リミテッドエディション(CBL2118.FC6518)です。

パープル文字盤という何とも言えない攻めたカラーリングであり、実用性を考慮するとリセールマーケット(中古市場)では人気が出ないことが多いこういったカラーリングですが、世界限定500本ということを考えると今後何があるかは読めません(汗)生産数の少なさもあってタグ・ホイヤーでは完売となっており、ロレックスのジョン・メイヤーモデルのように急に脚光を浴びて高騰!なんてことも十分にあり得ます。

特にロレックスのオイスターパーペチュアルやオメガのシーマスターなどでカラフルな文字盤は昨今のトレンドにもなっていますので何が起きるか読めないのが時計です。笑

ともあれ!タグ・ホイヤーの買取や質預けをご検討のお客様はお気軽に当店へご相談ください!ご来店だけでなく電話、LINE等でもおきがるにどうぞ。

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