少し前になりますが日本が世界に誇る時計メーカーのセイコー(SEIKO)からセイコーダイバーズウオッチの起源であり始祖とも言える「1965 メカニカルダイバーズ」に、現代的なデザインとスペックを加えた特別仕様の限定モデルが発売になったとのことでセイコーのダイバーズウォッチについて少し掘り下げ。後半では気になる中古市場にも少し言及致します。


セイコー プロスペックスは、“Save the Ocean”活動のもと、セイコーダイバーズをご愛用いただいているダイバーや、大いなる海へ感謝の気持ちを込め、様々な海洋保護活動を支援していますが、その一環として、水中資源保護を目的とした、水中考古学研究の支援を行っています。
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/special/1965_savetheocean/index
未知の歴史を解き明かし、未来へと繋ぐ、水中考古学の世界観と、セイコーダイバーズ史の起源である、1965年に誕生した国産初メカニカルダイバーズのデザインヘリテージを融合させた新モデルが登場します。
というのがセイコーのSBDX053の専用特設ページに記載されており時計の詳細やこだわり、さらにはセイコーダイバーズを通じたプロジェクト内容なども分かるので気になる方はチェックしてみて下さい。
ちなみに購入をお考えの方はセイコー公式オンラインショップからも購入が可能みたいです。
公式インスタグラムのポストからも分かる通り国内だけでなく海外からも注目を集めていることが分かります。
セイコーダイバーズウォッチの歴史
セイコーダイバーズウォッチは「1965 メカニカルダイバーズ」と表記されているように1965年に国産初のダイバーズウォッチとして誕生しました。1966年からは南極観測隊越冬隊員の装備品として寄贈され、数々の過酷な環境下で実用されるなど日本の時計史としても歴史的な価値のある名作です。

セイコーファーストダイバー
6217-8001
参考定価:13,000円
※1965年当時
そこから1968年に広島県呉市に住むプロフェッショナルダイバーからセイコーに届いた一通の「現在市販されているダイバーズウォッチは国内外のもの問わず、300メートルの深海潜水に耐えることができない(非常に要約)」という手紙を受け、セイコー開発チームは600m防水を誇る「6159-022」を1975年に発表しました。

チタン製ケース採用の飽和潜水仕様600m防水ダイバーズ
6159-020
6159-7010
参考定価:89,000円
※1975年当時
とこのようにセイコーダイバーズウォッチの歴史=国産時計のダイバーズウォッチへの挑戦の歴史は今日まで続いているわけですが、今回発売になったSBDX053はセイコーファーストダイバーとも呼ばれる6217-8001の系統を組んでいるようでセイコー公式ビジュアルでもこの2本が並んだものが使われていますね!
もうひとつの6159-022ラインも現在でも人気のマリーンスタープロフェッショナル通称「ツナ缶」なんて呼ばれ方をしていたりします。現行モデルはセイコー公式HPでチェックしてください!
セイコーダイバーズウォッチ過去作の相場情報や買取額
簡単なセイコーダイバーズウォッチの歴史の振り返りでしたが❝その偉大さ❞は伝わったかと思います!セイコーダイバーズウォッチはこれまでにも何度か復刻-リメイク-がなされています。ここではこれまでのモデルの2023年現在の買取相場を見ていきます。
まずはセイコーファーストダイバーの正当復刻させたラインを見ていきます。何故こんな言い方をするかと言うと、セイコーが復刻モデルを出す際には「当時のモデルを比較的忠実に再現」する場合と「現代風にリメイク」する場合の2種類があるのです!
今回の新作SBDX053はどっちですかね~!
それでは行きましょうー!

ファーストダイバー復刻作の買取相場
6217-8001
まずは本家大元のセイコー1Stダイバーズウォッチである「6217-8001」を見ていきましょう。

セイコー1stダイバー
6217-8001
販売時定価:13,000円
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥250,000~¥350,000 |
発表されたのが1965年と50年以上前のモデルになりますのでどの程度の状態で時計が保存されているかにもよりますが、それでも当時の定価13,000円と比べると驚異の跳ね上がり。1900~2500%UPという高騰具合です。
その時計史における歴史的価値や海外ブランドであるロレックスやオメガなどの歴史的モデルとの比較で鑑みれば今後も相場は上がり続けてもおかしくない時計です。現在ならアンティークウォッチショップなどで50万円前後で販売されているようです。
SBDX019(8L35-00N0)
続いてセイコー1stダイバーの復刻モデルの「SBDX019」

SBDX019
8L35-00N0
発売日:2017年8月
発売時定価:378,000円
限定2000本
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥300,000~¥380,000 |
2017年に限定数2000本で発売された復刻されたモデルです。ムーヴメントには「8L35」が使用されております。こちらは替えバンドや保証書などの付属品がある状態であれば現在、当時の定価と同等の額がつきます。驚異の換金率と言えます。
SBEX009(8L55-00E0)
2020年発売1100本限定のSBEX009

SBEX009
8L55-00E0
発売日:2020年6月
発売時定価:715,000円
限定1100本
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥300,000~¥350,000 |
2020年に限定数1100本で発売された復刻されたモデルです。ブルーグレーな落ち着いたダイアルカラーでありムーヴメントには「8L55」が使用されております。買取相場額¥300,000前後と堅調ではあるものの、他の復刻モデルと比較して定価が高かったこともありリセール率で言うと、他モデルよりはやや控えめ。
SBDX039(8L35-01C0)
2020年発売1700本限定のSBDX039

SBDX039
8L35-01C0
発売日:2020年11月
発売時定価:528,000円
限定1700本
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥180,000~¥230,000 |
2020年下期に限定数1700本で発売された復刻されたモデルです。ムーヴメントにはSBDX019と同じ「8L35」が使用されております。買取相場額¥200,000前後です。
SBDX041(8L35)
2020年11月に発売されたSBDX041は❝セイコー〔SEIKO〕×ビームス〔BEAMS〕×寅さん〔映画:男はつらいよ〕❞のトリプルコラボモデルです。

SBDX041
発売日:2020年11月
発売時定価:528,000円
限定300本
昭和のメガヒット映画シリーズでもある「男はつらいよ」にて主人公の車寅次郎(演:渥美清)が身に着けていたセイコーのファーストダイバーの復刻としてビームスが別注で作成しただけあって本数は限定300と非常に少なめ。
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥300,000~¥350,000 |
限定数300本当ということもあり中古市場への出回りも少ないですが約30~35万円での買取が可能なレア商品です。現在時点では、定価を上回る!というほどではありません。
ファーストダイバー現代風版の買取相場
続いてファーストダイバーを現代風にリメイクしたラインを見ていきます。こちらのラインは定価設定も10万円代と買いやすい価格になっています。
SBDC051
最初に2017年7月に発売された「SBDC051」
オリジナルデザインに忠実は「SBDX019」に対を成す形で❝現代デザイン❞という触れ込みでリリースされました。当時の定価は¥100,000円とのことでした。
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥15,000~¥20,000 |
比較的不人気なのかマニア心を擽らなかったのか2023年現在の中古市場では特別な扱いは受けておらず、セイコーの通常の時計と同じ扱いです。
SBDC101(6R35-00P0)
2020年6月発売のSBDC101、SBDC103、SBDC105

SBDC101
6R35-00P0
発売日:2020年6月
定価:143,000円
現行モデル
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥50,000~¥60,000 |
2020年に発売されたモデルで今なお発売されている人気モデル。ファーストダイバーの雰囲気を汲み取りながら普段使いもしやすいとのことで人気を博しているようです。それでも今でも販売されている。=定価ならだれでも買える商品なのでプレミア値という状態にはなっていません。それでもセイコーの通常品よりは換金率やや高め。
SBDC107(6R35-00W0)
2020年発売5500本限定のSBDC107

SBDC107
6R35-00W0
発売日:2020年6月
発売時定価:154,000円
限定5500本
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥70,000~¥80,000 |
2020年発売のプロスペックス55周年記念限定モデルSBDC107です。こちらは5500本と数量に縛りがあるため換金率もやや高め。
SBDC141(6R35-00P0)
2021年6月発売のSBDC141

SBDC141
6R35-00P0
発売日:2020年6月
定価:137,500円
現行モデル
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥45,000~¥50,000 |
ポリエステル製の強化バンドが特徴の2021年モデル。こちらも人気のSBDC101等と同様に現在でも購入が可能なモデルに当たるため中古相場での跳ね上がりなどはなし。それでも人気ラインだけあって換金率は悪くないです。
SBDC165(6R35-01V0)
2022年発売のSBDC165

SBDC165
6R35-01V0
発売日:2022年6月
発売時定価:148,500円
買取価格相場 ※2023年2月現在 | ¥65,000~¥70,000 |
発売されたのは2022年とまだ新しいモデルで時計業界で流行のターコイズ。水色系の文字盤が特徴です。買取相場がやや高めなのはシンプルに新しいモデルだからと考えられます。時が経つにつれて過去作同様の相場感に落ち着く気配です。
2023年新作SBDX053の気になる今後の相場
ここまでセイコーダイバーズウォッチの過去発売作の現在相場をいくつか見てきましたが2023年新作「SBDX053」は今後どうなっていくのかを大胆予想していきましょう。

SBDX053
定価:385,000円
世界限定1300本(国内200本)
搭載ムーブメント:8L35
「SBDX053」はファーストダイバーのオリジナルデザインを受け継ぎながら文字盤などは現代風デザインを採用するなどハイブリッドなモデルに思われます。これまでの傾向を見るとマニア心を擽る「オリジナルに忠実」という部分にはSBDX053は該当しないため今後プレミア化する可能性はゼロではないものの、現時点での可能性は高くないかもしれません。しかし!2023年2月10日発売で国内限定200本ながらまだ購入が可能=初動は不人気!?かもしれないながら数十年後には「幻のレアモデル」なんて言われることもあり得ます(笑)
まとめ
セイコーメカニカルダイバーズ1965の新作SBDX053発売に合わせて軽くですがセイコーファーストダイバー系統モデルを掘り下げてきました。時計は自分がしたい気に入ったものを購入するのが一番ですが、最後の決め手に迷った時にはリセールバリューを気にされる方もいらっしゃると思います。そういった皆様の参考に少しでもなれば幸いです。
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