ハイブランドにとっては世界中の価格差(内外価格差・並行価格差)を無くすために定期的に価格改定を行うことが恒例となっております。そこに加えて昨今では、人材確保や原材料の価格高騰、さらに一部のハイブランドにとっては需要の急拡大も手伝い価格改定=値上げとなっているのも事実です。
日本からの視点で見ると、「円安の理由もありさらに値上げ傾向が加速してきた。」というのがここ1~2年の価格改定事情です。
時計メゾンやジュエラーそしてエルメスやルイ・ヴィトンなどのレザーアイテムをメインとするハイブランドもおおよそ9~10月あたりに価格改定を行いクリスマス商戦に突入→年明けから2月~3月くらいを目途にさらに価格改定で調整というのが多いように感じます。
時計メゾンとしてはロレックスが毎年1月1日を価格改定日として設定する中で、他にはインターナショナルウォッチカンパニー(IWC)やタグ・ホイヤー、ブライトリングが2026年1月の価格改定を既に発表しています。
そんな中で世界3大時計ブランドの一角ヴァシュロン・コンスタンタンが2025年12月15日より価格改定を実施。

世界5大ブランドのラグジュアリースポーツウォッチの定番モデルを例としながら現在(2025年12月)の定価事情を見て参ります。
世界5大時計メゾン
ここからは定価の高額ランキング順に世界5大時計メゾンのラグジュアリースポーツウォッチの定価を紹介していきます。
一般的に世界5大時計メゾンとして数えられるのは
パテック・フィリップ
オーデマ・ピゲ
ヴァシュロン・コンスタンタン
ランゲ&ゾーネ
ブレゲ
となっています。いずれも創業から150年を超える歴史を誇り(ロレックスは現在創業120年)業界内では老舗中の老舗です、歴史的に多くの発明や王族などに愛されてきた高級御用達ブランドでもあります。

こちらは当店が作成した【時計ブランド格付けTier表】ですが、有名なロレックスやオメガやカルティエが最上位グループでないことに驚く方もいるのでは無いでしょうか。知名度だけでは無い伝統と技術力を併せ持つメゾンがパテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンなのです。
ラグジュアリースポーツウォッチ
それまで高級時計メゾン=金無垢のクラシカルな時計というイメージでしたが、世界5大ブランドのようなメゾンがスポーツウォッチを制作し始めたのは1970年代頃から。当時は1969年に「クォーツショック」と呼ばれるクォーツ式時計の台頭により機械式時計産業自体が存続を危ぶまれる危機でした。
そうして先陣を切ったのがオーデマ・ピゲのロイヤルオーク。
1972年発表のこのモデルは高級時計として衝撃を与え、現在加熱するラグジュアリースポーツウォッチブームの原点とも言える存在です。

当時の販売価格はステンレススチール製でありながら3,300スイスフラン。オーデマ・ピゲの金無垢素材のゴールドケースウォッチが2,990スイスフランだったことから異常なまでに高額だったことが分かります。ちなみに同時期のロレックス サブマリーナーデイトRef.1680は1,000スイスフラン以下(=約25万円)でした。
その後、1976年 パテック フィリップ「ノーチラス」
1977年 ヴァシュロン・コンスタンタン「222」
1990年 ブレゲ「マリーン」
2019年 ランゲ&ゾーネ「オデュッセウス」
とトップの時計メゾン達が次々とこのスポーツウォッチへ参画。
1970年代当初はパッとしない人気でしたが徐々に人気が過熱、2025年現在は❝雲上ブランドが製造するスポーツウォッチ❞=ラグジュアリースポーツウォッチと呼ばれ定価を大きく上回る価格で取引されることもある超人気商品へと進化しました。
ラグジュアリースポーツウォッチ定価ランキング
ここからは2025年12月現在の雲上ブランドによるラグジュアリースポーツウォッチの定価をランキング順に紹介していきます。当ブログでは2025年4月にも同様の各ブランドの時計の定価を紹介していますので当時比較もしていきます。
ちなみに2025年4月の記事ではヴァシュロン・コンスタンタンの「222」をおすすめした中で各ブランド時計の定価にも言及しておりますので気になる方は上記からどうぞ!
各ブランドの「最もシンプルなステンレススチール製のケース&ブレスレットのモデル」を代表として定価比較を行っていきます!
1位 パテック・フィリップ キュビタス 5821/1A-001
6,610,000円〔2025年12月現在〕

堂々1位はパテック・フィリップのキュビタスRef.5821/1A-001。2025年4月時点でも1位でした。本来であればパテック・フィリップのスポーツウォッチは「ノーチラス」もしく「アクアノート」がエントリーするべきなのですが、ノーチラスのステンレススチールモデルRef.5711は2022年に廃盤、アクアノートは本来ラバーブレスレットが付いておりますので、キュビタスを代表としています。
パテック・フィリップ社長のティエリー・スターン氏が「スポーティ・クラシックのパテック・フィリップ」と称している通りスポーツウォッチでは無いという意見もありますが個人的にはスポーツウォッチ部門かと思います。
発売が2024年と高級時計相場が過熱した中での発売だったためかそもそもの発売当時の定価設定が6,530,000円と強気設定。2025年12月現在は定価6,610,000円と微増。
2位 ランゲ&ゾーネ オデュッセウス 363.179
5,346,000円〔2025年12月現在〕

第2位はランゲ&ゾーネのオデュッセウスRef.363.179です。ランゲ&ゾーネはドイツのブランドで唯一世界5大ブランドに名を連ねるドイツの雄。空襲や第二次世界大戦、ドイツの東西分裂など休眠を得て復活した時計メゾン、オデュッセウスはメゾン初のスポーツウォッチとして2019年に誕生し歴史は浅めです。
価格は「要問合せ」となっておりますので正確な数字は分からない部分もありますが現在定価5,346,000円と言われています。2025年4月時からの変更なしで同様に2位の高額さです。
3位 ヴァシュロン・コンスタンタン 4520V/210A-B128
4,202,000円〔2025年12月現在〕

今回の価格改定で4月時の4位→3位にランクアップしてしまったオーヴァーシーズRef.4520V/210A-B128。4月時点での定価は3,718,000円でしたのでついに400万円のを突破!ちなみにヒストリーク222のRef.4200H/222A-B934は4,752,000円→5,148,000円とこちらも大きく値上げがされています。
現行オーヴァーシーズは2023年にモデルチェンジが行われ、マイナーチェンジではありますが前機種の4500V系との違いは、厚さが11.0ミリ→10.69ミリと薄型化、重量が166g→159gへと軽量化、その他ブレスレットがよりバックルへ向けて細身になり、ローターのデザイン変更といった変化が行われています。
4位 オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク 15510ST.OO.1320ST.06
4,125,000円〔2025年12月現在〕

第4位がオーデマ・ピゲのロイヤルオーク Ref.15510ST.OO.1320ST.06の4,125,000円。2025年4月時点から価格改定が行われていないため、ヴァシュロン・コンスタンタンのオーヴァーシーズに上回られ何だかお得に感じてしまいます(笑)
ナイトブルーダイヤルのRef.15510ST.OO.1320ST.06を例としましたが他のカラーの文字盤でも定価は同一となっています。
5位 ブレゲ マリーン 5517TI/Y1/TZ0
3,476,000円〔2025年12月現在〕

第5位は2025年4月同様にブレゲのマリーン Ref.5517TI/Y1/TZ0 ブレゲのマリーンはチタン製のケースとブレスレットを採用しており他ブランドであればステンレススチール製よりも高価な定価設定にする場合も多いですが、世界5大ブランドでは唯一300万円台で購入可能な時計となっています。
同時にここまで挙げた5大ブランドのラグジュアリースポーツウォッチでは唯一、リセールマーケットを利用すれば定価を下回る価格での入手も可能となっています。
オマケ 6位 ブランパン 5015 1130 71S
2,838,000円〔2025年12月現在〕

現存する世界最古の時計メゾンとして知られるブランパン(ヴァシュロン・コンスタンタンは世界最古の途切れることなく現存する時計メゾン)が誇るダイバーズウォッチのフィフティファゾムス。ロレックスのサブマリーナーより鼻差で早く発表したことからダイバーズウォッチの始祖とも言われています。
ケース径45ミリのRef.5015 1130 71S〔2,838,000円〕と42ミリのRef.5010 1130 71S〔2,761,000円〕に加え2025年には38ミリ径の新作Ref.5007 1130 71S〔2,706,000円〕が追加されるなどコレクションを拡大しています。
ラグジュアリースポーツウォッチと言うよりもガッツリとスポーツウォッチの分野の時計なのでこのランキングに入るのが適切かは分かりませんが、オマケの6位として紹介させて頂きます。ちなみにこのフィフティファゾムスも2時流通市場では120~150万円ほどでの購入が可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか!世界5大ブランド+αのラグジュアリースポーツウォッチの2025年現在定価を調査してきました!
世界5大ブランド以下の第二勢力でも
紹介したブランパンのフィフティファゾムス Ref.5015 1130 71S〔定価2,838,000円〕
さらにジャガー・ルクルトのポラリス Ref.Q903818J 〔定価388,000〕
ピアジェのポロ デイト Ref.G0A50016 〔定価2,173,600〕
とロレックスやオメガ、ブライトリングなどの所謂スポーツ系ウォッチの開発に特化した時計メゾンより格上と言われるブランドにはいずれも❝雲上ブランドが製造するスポーツウォッチ❞=ラグジュアリースポーツウォッチとうコレクションが存在していることになります。
そしてそのほとんどはロレックスやオメガなどの価格帯よりも遥か上の定価が設定されており、これが時計メゾンとしての歴史や品格に起因していることは言うまでもありません。ロレックスのサブマリーナーRef.126610LNが現在1,570,800円、スムースベゼル×オイスターフのバンドデイトジャストRef.126300が現在1,244,100円、オイスターパーペチュアル41 Ref.134300が現在980,100円。オメガではシーマスターダイバー300 Ref.210.30.42.20.01.010が現在1,034,000円で、スピードマスタープロフェッショナル Ref.310.30.42.50.01.001は現在 1,111,000円。ブライトリングのナビタイマー Ref.AB0137211C1P1が1,314,500円ですので少し見ただけでも雲上ブランドたちの価格改定の強気さが分かります(笑)
雲上ブランドのラグジュアリースポーツウォッチのほとんどは在庫切れがほとんどで定価購入できるチャンスが巡ってくることも稀ですので、もし奇跡的に見かけた際には購入を検討してはいかがでしょうか!
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