ゼニスのYOSHIDA ヨシダスペシャルエディション とは1865年創業でスイスの名門時計ブランドであるゼニスと日本の高級時計宝飾店であるYOSHIDA〔ヨシダ〕とのコラボレーションウォッチです。販売本数も販売方法も限られていることからコラボレーションウォッチという言い方よりも「別注」という言い方の方が適しているかもしれません。今年で3年目になる ヨシダスペシャルエディション の評価や相場などを調査致しました。

まず最初にゼニスそしてYOSHIDAについて説明を致します。
ゼニス 〔ZENITH〕とは
ゼニスとは1865年に創業したスイスの時計メーカーです。当時のスイス時計産業が分業制=ケースを製作する会社、ムーブメントを製作する会社、ダイアルを制作する会社、細かく言えばネジを製作する会社など所謂 町工場スタイルだったのに対し、早くから自社一貫製造=マニュファクチュール化を推し進めた名門ブランドです。
ゼニスの歴史を語る上で欠かせないのが❝エル・プリメロ❞と名付けられたムーブメントの開発です。

このエル・プリメロは世界初のクロノグラフ用自動巻きムーブメントであり、同時期にはタグ・ホイヤーやセイコー、ブライトリングなど各時計メーカーが開発競争をしていた中での偉業でした。
またこのエル・プリメロがどれだけの名器かを説明するのは非常に簡単で、エル・プリメロは
・ロレックス
・エベル
・ブルガリ
・パネライ
・ルイ・ヴィトン
・ウブロ
・タグ ホイヤー
・パルミジャーニ フルニエ
など名だたる時計メーカーやジュエラーに採用・搭載されています。
各ブランドのエル・プリメロ搭載モデルは今でも希少価値を持ちセカンドマーケット相場でも高値を維持しています。

今でもエル・プリメロは進化を続けており毎時3万6000振動の振動数だけではなく1/10秒の精度で計測することができるなど技術的には自社ムーブメントを搭載している現行デイトナをも超えていると言われています。
YOHIDA 〔ヨシダ〕とは
YOSHIDA ヨシダ は1920年創業の老舗時計・宝飾店であり国内外の有名ブランドを多数取り扱う正規店です。パテック・フィリップやオーデマ・ピゲ、ウブロ、ブルガリ、ハリー・ウィンストンそしてもちろんゼニスといったブランドの販売で東京の幡ヶ谷と名古屋に店舗を構え、大阪のオーデマ・ピゲブティックを運営するなど国内No.1の時計販売店と言っても過言ではありません。
パテック・フィリップ×ティファニーやルイ・ヴィトン×ナイキといった有名ブランド同士のコラボレーション、ウブロ×村上隆やルイ・ヴィトン×草間彌生などのブランドとデザイナーとのコラボレーションというのは聞くことがありますが高級時計メーカーがイチ販売店(それも日本の)と手を組むなどあまり聞きません。それだけヨシダの販売力が凄いということの証明なのでしょう。
といってもヨシダ〔YOSHIDA〕はあくまで一つの販売店ですのでコラボレーションと言うよりは冒頭でも使った❝ 別注 ❞が相応しいかもしれません。どちらにしても名だたる有名ブランドが別注に応じるというのは凄まじいことです。
ゼニス ヨシダスペシャルエディション 2023
今年で3年連続3回目となる2023年のゼニスのヨシダスペシャルエディション(別注)は下記になります。ドドン!
時計フリークの方はこの写真を見ただけで「あ(察し)」となったかもしれません。ゆっくりと一つずつ見ていきましょう。
ベースとなっているのは2021年にゼニスから発表されジュネーブ時計グランプリ(GPHG)2021「クロノグラフ」賞を受賞したクロノマスター スポーツです。

セラミックベゼルを筆頭に現代的な技術とデザインを盛り込みながらもインダイアルをブルー、アンスラサイト、ライトグレーにするなどゼニスらしいカラーリングも忘れていない現在のメインモデルの一つです。(03.3100.3600/21.M3100および03.3100.3600/69.M3100)
①クロノマスター スポーツ ヨシダスペシャルエディション 03.3107.3600/56.M3100 世界限定244本

2023年のヨシダスペシャルエディション1本目がこのダイヤルとベゼルにグリーンを採用したクロノマスタースポーツです。定価1,650,000円。
そうです!腕時計の新作見本市ウォッチ&ワンダーズ2023の開催前にロレックスの新作予想で各所が沸いていた中で、有識者からの予想で挙がっていたモデルの一つが・デイトナ60周年ハルクモデルでした。

こちらは下記記事にて当ブログでも紹介したmonochromewatchesさんによりロレックス2023新作予想画像(フォトショップで作成)です。その他日本国内でも並行販売店のバイヤー達がデイトナ60周年のこの年にグリーンを用いたモデルが出るのでは!?と予想しておりましたが結果は…デイトナの仕様変更によるフルモデルチェンジでした。
ロレックスでは出ることのなかった予想デイトナですがまさかヨシダスペシャルエディションとしてゼニスで生み出されていたとは汗
②クロノマスター スポーツ ヨシダスペシャルエディション 30.3100.3600/56.M3100 世界限定180本

2本目がこの鮮やかなグリーンダイアルに贅沢にK18イエローゴールドのケースとバンドで仕上げたモデルです。お値段4,895,000円 とのことです。
そうです!そうです!笑
こちらはウォッチ&ワンダーズ2023で廃盤となったロレックスのデイトナRef.116508に酷似しています。2016年に発表され当時は不人気だったもののデイトナコレクターとしても有名なアメリカの人気シンガーソングライターのジョン・メイヤーが手にしてから爆発的な人気になり最終定価4,602,400円ながら倍以上の価格にて取引されることも珍しくなかったモデルです。

こちらがロレックスのデイトナRef.116508です。瓜二つですね笑
ロレックス公式ホームページから116508が消えたのがウォッチ&ワンダーズ2023での新作発表タイミングであり、YOSHIDAとゼニスの新作準備はかなり前から進めていたと思うので運良くなのか、そちらにしてもロレックスの116508が異常なプレミア化をしていたことから進めていた計画なのかもしれませんね。
③クロノマスター スポーツ ヨシダスペシャルエディション 03.3106.3600/55.M3100 世界限定300本

3本目は名古屋YOSHIDA限定での発売のようで昨年2022年に別注で登場したゼニス クロノマスター スポーツのアクアブルーダイアルの新色です。インダイアルがシルバーになっているみたいですね。
こちらも言わずもがなロレックスのアイスブルー文字盤のデイトナ116506を模したと言われてもしょうがないモデルであり、デイトナアイスブルー116506がプラチナ製しかなく定価8,013,500円なのに対し、ヨシダスペシャルエディションのゼニス クロノマスタースポーツ アクアブルーはステンレススチール製で定価1,650,000円ということから昨年も人気を博したようです。

こちらが本家ロレックスのデイトナ アクアブルー116506です。
ネットでの評価
ゼニスのヨシダスペシャルエディションは2022年2023年共にどこかロレックスを感じさせるモデルとカラーリングであり、ロレックスアイスブルーのステンレススチール製Verやロレックスデイトナの超プレミアカラー、そしてロレックスデイトナの待望されてたカラーを誕生させた異色のモデルと言えます。
SNSや大型掲示板では時計の格好良さを賞賛する声に加え、一部の時計フリークからは手厳しい声もあるようです。
やはり…というかゼニスもYOSHIDAも狙ってのことなのでしょうがどうしてもロレックスに酷似し過ぎていることでの「パクり」「節操ない」「ゼニスはなぜ許した」といった意見もあるようです。

個人的には1本の時計として完成されててシンプルに格好良いと思います!
セカンドマーケット での相場
続いてセカンドマーケット、つまり並行・中古相場での取り扱われ方について調べてみました。結論から申し上げますと 転売目的の方は向かない商品です。 2023年4月現在時点でのChorono24や国内並行・中古販売店などの売価は定価の80%~110%で販売されており一部プレミア化はしているものの転売ヤーの方々のお眼鏡に適うとは言いにくいのでyはないでしょうか。

それでもリセールバリューが定価の80~110%というのは時計としては非常に優秀な値であり、ロレックス以外のスポーツモデルを探している方には強くおすすめできるモデルでもあります。
・歴史にあるゼニスの
・名器ムーブメントであるエル・プリメロ搭載
・セラミックベゼルの
・カッコいいスポーツモデル
・ロレックスデイトナとは違い裏スケ
という語れる要素は多分にありますので気になる方はYOSHIDAにお問い合わせを!
ゼニスの通常モデルとの相場の違いは?
それではゼニスのクロノマスタースポーツのオリジナル版とのセカンドマーケット相場に違いはあるのでしょうか?

こちらも結論から言うと、2023年現在 違いはあります!
買取相場ベースですと上記のようなゼニスオリジナル版のクロノマスタースポーツが
買取相場 | 500,000-700,000円 |
なのに対しヨシダスペシャルエディションの買取相場は
買取相場 | 700,000-900,000円 |
と2~3割ほど高値になっています。
どちらも状態は良く保証書や箱などの付属品完備での値段になっています。当店でもゼニスのクロノマスタースポーツについては通常販売版よりもヨシダスペシャルエディションの方が高値を付けさせて頂いています。

ゼニスのクロノマスタースポーツではヨシダスペシャルエディションの方がリセールバリュー高めです!
ヨシダスペシャルエディションの今後の相場予想
2023年4月末現在時点ではゼニス クロノマスター スポーツ ヨシダスペシャルエディションのリセールバリューは最大で定価の約70%ほどですが今後は価値が上昇する可能性も秘めています。
それは例えば現在時計業界の第2グループ第3グループに位置するゼニスがさらにブランド力を増し、別注モデルなど受け付けないほどのランクになった場合などです。その場合には「あのゼニスが過去に別注で少数だけ製作した特別モデル」として歴史的な意味合いを持つ腕時計として価格が高騰するかもしれません!
さらには当初は不人気だったもののジョン・メイヤーが目を付けたことにより一気に過熱し価格高騰となったロレックスのデイトナ Ref.116508のように海外の超有名人などから突然「わお!!激レアゼニスだぜ!!」なんて目を付けられ相場爆上がりなんて未来も十分に考えられます。笑
元々生産本数が限られていていますし入手経路もYOSHIDAしかないことからプレミア化して定価以上のリセール相場になる条件は備えています。
「いますぐ転売で一儲けしてやろう」という方には全くおすすめできませんが、
・スポーツモデルの時計が欲しい
・もし手放すときに良い値段が付くと嬉しい
という方は是非YOSHIDAに問い合わせや訪問して狙ってみては如何でしょうか。
YOSHIDA 公式ホームページは
https://watch-yoshida.co.jp/
まとめ
今回はゼニスのアイコンウォッチで名器ムーブメントのエル・プリメロ搭載 クロノマスタースポーツ ヨシダスペシャルエディションについて説明して参りました。
ロレックスに似たモデルが存在しますので評価の分かれる1本にはなりますが、その中にもゼニスのこだわりや技術力が感じられる素敵な時計です。ヨシダスペシャルエディションに限らずクロノマスタースポーツは非常に格好良い時計ですね!
当店ではゼニス製品の買取・質預けに対応しております。

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